Vol.2【北欧デザインを体感するショップ巡り】
第2回は、旅の中で訪れたショップやギャラリー巡りについて。
北欧デザインが日常にどのように取り入れられているのか、そしてショップ空間そのものがひとつの“デザイン体験”であることを実感しました。
イルムス・ボリフスで暮らしの美を学ぶ
コペンハーゲンの中心にあるライフスタイルストア Illums Bolighus(イルムス・ボリフス)。
ここは北欧ブランドが一堂に会する、まさに“デザインの百貨店”です。
家具、照明、ファブリック、雑貨…どれもが生活に寄り添う実用品でありながら美しく、空間全体に統一感がありました。
展示の仕方ひとつにも「心地よく暮らすヒント」が散りばめられており、ただの買い物以上の体験でした。

デザイン・ミュージアムで歴史をたどる
デンマーク・コペンハーゲンの Design Museum では、北欧デザインの歴史と背景を深く学ぶことができました。
デンマーク家具の原点がここにあります。北欧インテリア好きな方は、ぜひ一度訪れてみてください。チェアーコレクションは圧巻です!


カールハンセン&サンの家具や、ルイス・ポールセンの照明器具など、寒い季節が長い北欧で暮らす人々が「暮らしを豊かにすること」にどれほど真剣に取り組んできたかが伝わってきます。


ショップディスプレイに見る“魅せる暮らし”
街のセレクトショップや雑貨店では、ディスプレイそのものがインスピレーションになります。余白を大切にしたレイアウト、光の当て方、色の組み合わせ…。北欧カラーというとどんなイメージがありますか?私は、温かみのある、落ち着いたベージュやグレーの印象がありました。でも、実際に訪れてみて驚いたのですが、意外とカラフルなのです。街を歩けば、家の外壁がイエローやグリーンだったり、アートポスターやラグやクッション、いたるところでカラーがポイントになっていました。
それは日本の“見立ての美”にも通じる感覚で、ただ並べるのではなく「暮らしのワンシーンを切り取って見せる」工夫が光っていました。
おわりに
ショップやミュージアムを巡って感じたのは、北欧デザインが**特別なものではなく“日常に根付いた文化”**だということ。
照明器具や家具を通して暮らしをより快適に、そして美しくしていこうとする姿勢が、すべての空間から伝わってきました。そして、いいデザインの物は普遍的であるということ・・・。いつの時代も愛される素晴らしい本物のデザインに触れることでき、これは自分自身、一生の財産であると感じました。
次回は、フィンランド・ヘルシンキ編 “静けさのデザイン” についてお話しします。



